読書録(2022年2月)

就職してから一番忙しかったが、ネットフリックスに登録して映像鑑賞をたくさんした。

 

-歴史-

歴史総合に備えて『アジア近現代史』でアジア史を構造的に捉えた。

月初めに読んだ『踊る熊たち』は冷戦後の旧共産圏の現状を扱っているが、月終わりに発生したロシアのウクライナ侵攻に繋がってきて読書の面白さを改めて実感した。

現代の文化史として『ハリウッド100年史講義』、『ライムスター宇多丸のラップ史入門』を実際の作品を鑑賞しながら読んだが、こういった読書もたまにしていきたい。

 

-社会・経済-

『ドキュメント強権の経済政策』、『「就活」と日本社会』、『ルポ・トラックドライバー』と現代の社会・経済を様々な立場から捉えることができた。

投資を始めたので『株式投資2022』、『ジェイソン流お金の増やし方』と投資関連の本も読んだが、このジャンルではまだ面白い本に出合えていない。

 

-文学-

『体育館の殺人』、『推し、燃ゆ』、『オーデュポンの祈り』と新旧の様々なジャンルの本を読んだが、三つともハマらなかった。久々にガツンとくる小説を読みたい。

文章を読むだけではなくて書く力もつけていきたいので『小論文のオキテ』

 

★映画

『華麗なるギャッツビー』、『浅草キッド』、『8マイル』、『ドントルックアップ』

ネットフリックスに登録したので、今まで観なかった作品を多く観た。

 

★テレビ・ラジオ

『英雄たちの選択』【田沼意次】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『ザ・ベストワン』、『野田レーザーの逆算』、『マヂカルクリエイターズ』、『お笑い実力刃』、『マルコポロリ』、『ytv漫才新人賞』、『漫才ラバーズ』、『アインシュタイン河合のひとりで60分』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』、『しくじり先生』(Abemaで)

『全裸監督』(Netflixで)

『まなべるラブリー』(Youtubeで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

ついに全裸監督を観たが、80年代の明るくてエロい雰囲気が伝わってきて面白かった。

読書録(2022年1月)

冬休みがあった上に、コロナ感染拡大で仕事量が少なかったためじっくり読書と映画鑑賞ができた。

 

-歴史-

歴史学をもう一度学び直そうとして『岩波講座世界歴史01』で現代歴史学の最前線を知るとともに、『語る歴史・聞く歴史』でオーラルヒストリーという方法を学ぶ。

日本史では『百姓たちの江戸時代』、『百姓一揆』で江戸時代の社会史を学ぶ。

世界史では『大清帝国と中華の混迷』、『イギリス帝国の歴史』、『ヴィルヘルム2世』と従来あまり学んでこなかった分野を学ぶ。

来年度は歴史以外の科目を担当する可能性が高いが、世界史についてはもう少しまんべんなく学習していきたいと思う。

 

-思想-

久々に哲学者について学ぼうと思い、一番興味のあった『ハンナ・アーレント』を読む。思想にとても魅かれるので、本人の著作も読んでみたい。

普段あまり読まない現代日本の思想論としては『ケアとは何か』、『愛』、『従順さのどこがいけないのか』、『反観光学』、『縁食論』、『教養としての都市論』とたくさん読んだ。ケア、愛、政治、観光、食、都市など広い範囲でありながら、それぞれに通底する部分があって次第に自分の哲学が構築されていく様が面白い。

 

-社会・教育-

共通テストや新カリキュラムなどの変化する教育界に対応するため、『問う方法・考える方法』、『入試改革はなぜ狂ってみえるか』、『ヴィジュアルを読みとく技術』を読んだ。様々な知識を吸収しつつ、従来の授業や試験の形を徐々に変えていきたい。

本格的に資産運用などについて学ぼうと『FPの教科書3級』、『株入門』ととりあえず手に取った本を読む。ここから本格的に勉強していって来年度には投資を始めたい。

普段全く読まないジャンルとしては『砂戦争』で資源問題について学んだ。世界にはまだまだ知らない問題がたくさんある。

 

-文学-

ここ数年あまり読めていなかった小説を多く読んだ。

暁の寺』、『阿修羅ガール』、『サラバ!』、『旅する練習』と三島由紀夫から最新のものまで読んだ。人生経験を積んだからか、学生時代よりも小説世界に没入できるようになってきた。

一方、『ラテンアメリカ文学入門』、『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』などの文学論を読んで小説を楽しむ幅を広げ、さらには『物理学者、SF映画にハマる』で映画の楽しみ方も深まった。

 

-漫画-

進撃の巨人

とにかく面白すぎた。人類の歴史そのものを描いたようなテーマで圧倒された。話題になる作品はやっぱり面白い。

 

★映画

もののけ姫』、『ファースト・マン』、『アド・アストラ』、『万引き家族』、『レディ・プレイヤー1』、『冷たい熱帯魚』、『孤狼の血』、『ジュラシックパーク

SF映画と暗めな邦画を並行して観た。SFには以前ほど興味を持てなくなって、逆に今まで毛嫌いしていた暗めな邦画をじっくりと観られた。意識が変わってきていることが自覚できる。

 

★テレビ・ラジオ

紅白歌合戦』、『NHKスペシャル』【中国新世紀、大江戸、コロナ予算77兆円】、[『ETV特集』【転生する三島由紀夫】、『鎌倉殿サミット』、『ニッポンはじまりの旅』、『100分de名著』【金閣寺走れメロス、燃え上がる緑の木】、『英雄たちの選択』【家康の外交、家康の終活、松平容保】、『ドキュメント72時間』【鴨川デルタ】、『プレミアムシアター』【女は泣かない】、『アナザーストーリーズ』【金閣炎上】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『ザ・ベストワン』、『野田レーザーの逆算』、『マヂカルクリエイターズ』、『NETAMI』、『お笑い実力刃』、『マルコポロリ』、『おもしろ荘』、『芸人ガチャ』、『15ビョーン』、『チョコプラCUP』、『ラヴィット新年会』、『お笑いオムニバスGP』、『笑神様は真夜中に』、『笑いダネ』、『これ余談なんですけど』、『もしも師』、『関ジャム年間マイベスト10』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』、『しくじり先生』(Abemaで)

M-1アフター座談会』(Gyaoで)

マヂカルラブリーno寄席』(FANYで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

関ジャム年間マイベスト10は音楽の幅が広がるので、今後も観ていきたい。年始のお笑い界は、それほど昨年と変わらなかった印象。

 

★観劇・ライブ

長いことリアルでの観劇・ライブは行っていなかったが、久々に。やっぱり生で観る経験には代えがたいものがあるので、今後も月イチぐらいの頻度で行きたい。

ヨーロッパ企画『九十九龍城』

読書録(2021年12月)

ほぼ冬休みで仕事がなかったため、読書も映画鑑賞もはかどった。

毎年、夏と冬に大型連休があるライフスタイルに慣れてきたので、来年は忙しい時期と連休にそれぞれ何をするかを考えて行動していきたい。

 

-歴史-

東アジア史と西アジア史の大家による対談の『歴史とはなにか』は期待外れであったが、『グローバル・ヒストリー入門』、『世界システム論講義』、『貿易の世界史』、『東インド会社とアジアの海』など歴史総合に備えたグローバル視点の歴史について多くの本を読むことができた。同じヒトの移動でも、原始を題材にした『サピエンス日本上陸』も意欲的で面白かった。

日本近世の概説書である『近世史講義』は微妙だった。

『イギリス1960年代』は今まで触れてこなかった分野で面白く読めた。今後は音楽、映画、ファッションなどの文化と世界史学習を絡めていきたい。

 

-思想・社会-

専門の日本思想については『日本思想史への道案内』で、丸山・和辻の二人の大家を補助にして復習することができた。

西洋哲学については『99%のためのマルクス入門』でマルクスの思想を改めて学ぶことができた。シンプルな社会主義/資本主義像からだいぶ脱却することができてきた。もう一度、原典にチャレンジするときがきているかもしれない。一方、『アガンベン』は難しすぎてあまり理解することができなかった。現代思想は入門書を何冊か読んでいきたいと思う。

政治学者の講義をもとにした『未来をはじめる』、文化人類学者のアナキズム論である『くらしのアナキズム』は、宮本常一による対馬の村の寄合のエピソードが共通して出てきて印象的であった。どちらの本も「政治」や「経済」の示す範疇を身近に広げようとする姿勢が見られ、今後公民の授業を担当するにあたって参考にしていきたいと思った。

『男が介護する』、『痴漢外来』は普段読まないジャンルの本であったが、医療・福祉という現代社会において大きな問題になっているテーマの中に、ジェンダー観が大きく色濃く影響していることを意識させられた。

 

-文学-

『自生の夢』、『ビニール傘』、『JR上野駅公園口』、『ピカレスク

 

-漫画-

スラムダンク

 

★映画

ホームアローン2』、『スターウォーズ1・2・3』、『猿の惑星』、『オリエント急行殺人事件』、『マイ・プライベート・アイダホ』、『15時17分、パリ行き

 

★テレビ・ラジオ

NHKスペシャル』【夜の街、景気回復VSインフレ、ジェンダーサイエンス、】、『BS1スペシャル』【ひろしまタイムライン、悪魔の兵器】、『英雄たちの選択』【1941開戦】、『アナザーストーリーズ』【海外旅行】、『今ここにある危機とぼくの好感度について』(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『ソウドリ』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『ザ・ベストワン』、『野田レーザーの逆算』、『ザマンザイ』、『NETAMI』、『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』、『THE W 2021』、『M-1グランプリ2021』、『すてきに帯ライフ』、『検索ちゃん』、『お笑いアカデミー賞』、『M-1グランプリアナザーストーリー』、『爆笑ターンテーブル』、『芸人報道』、『たけしの公開オーディション』、『楽屋ニュース』『ラヴィット!嶋佐総集編』、『オールザッツ漫才』、『クイズ正解は一年後』、『アメトーーク大賞』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』(Abemaで)

『ドキュメンタル10』(amazonで)

M-1グランプリ 準決勝』、『M-1グランプリ決勝体験ライブ』(FANYで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

 

M-1でオズワルドが優勝できなかったのは残念だが、面白いお笑い特番がたくさんあって満足。来年はライブ配信をもっと買っていきたい。

読書録(2021年11月)

3か月連続で読書冊数は少ないが、今月はビビッとくる本が多かったので満足度は高い。

専門の日本史に関しては一応、全ての時代・分野について満遍なく本を読めてきているのでいったん休憩して、来年は政治経済や思想、時事問題などに関する読書を増やしていきたい。

 

-歴史-

歴史総合に向けてグローバル・ヒストリー的な視野を獲得するために大阪大学の『市民のための世界史』で通史を理解しつつ、『16世紀 「世界史」のはじまり』で大航海時代を地球大から捉え、『砂糖の世界史』でモノ視点で歴史を捉えた。経済と地理ももう少し深掘りしていく必要を実感した。専門外である世界史についてもだいぶ基礎知識がついてきたので、もう少し専門的な内容も学んでいきたいと思う。

日本史では『兵農分離はあったのか』で「中世/近世」についての理解を深めることができた。こういったタイトルに疑問点が綺麗に表れている本は、授業づくりなどにも役立つので積極的に読んでいきたい。

また、歴史を学び、教えていくために『歴史修正主義』を読んだ。歴史に対する距離の取り方がだいぶ掴めてきた気がする。これをいかに授業に活かすかは考えていきたい。

 

-社会-

今月、どころか今季ナンバーワンの刺さった本は『手づくりのアジール』で、とにかく面白かった。現代社会に感じる違和感がスルリと言葉になっていて気持ちよかった。自分もこういう文章を書けるようになりたい。

『バッタを倒しにアフリカへ』もベストセラーになっただけあってベラボウに面白い。自分と全く違うジャンルの専門家の本は、こういう軽めの本でガシガシ吸収していきたい。

立憲民主党の党首選にあわせて『野党論』、『安いニッポン』など時事問題も学ぶ。

 

-文学-

読書メーターに登録した小説が300作に到達するので、記念として北方謙三作品を久々に読む。『楊家将』も北方イズムが溢れていてかっこよかった。

読書会でオススメされていた乙一『暗いところで待ち合わせ』も読む。この前の読書会では興味深い本がたくさん紹介されていたので、まずはそこから読んで読書ジャンルを広げていきたいと思う。

 

-漫画-

約束のネバーランド

最近のジャンプ漫画はすっきり完結するので一気読みがしやすい。凝った設定と展開で面白かった。

 

★映画

ホームアローン』、『スターウォーズ4・5・6』、『存在のない子供たち』、『フリー・ガイ』

スターウォーズは前から観ようとして観られていなかったので、ついに手を出す。このワクワク感は凄い。

 

★テレビ・ラジオ

『100分de名著』【般若心経、生きがいについて、中原中也詩集】、『100カメ』【オールナイトニッポン】、『NHKスペシャル』【原爆投下】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『ソウドリ』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『ベストワン』、『野田レーザーの逆襲』、『漫才lovers』、『ドラフトコント』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』(Abemaで)

M-1グランプリ 3回戦・準々決勝』(Youtubeで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

M-1の予選をひたすら観た1か月だった。毎年、観たことないキャラやシステムの漫才が出てきて本当に感心する。

今まで読んだ小説300作振り返り -中学高校編-

読書メーターの「小説」の本棚に登録した本が300冊になった。

基本的に「上・下巻」や「1・2・3巻」などはすべてまとめて1冊として登録しており、シリーズ物でタイトルが変わる場合(京極堂シリーズ、S&Mシリーズなど)は別々に登録している。

もっとたくさん読んでいる気がしたが、意外と少ないかもしれない。これまで読んだ小説を振り返り、今後何を読むかを決めていきたいと思う。

 

-小学生まで-

小学生までに読んだ本は読書メーターに登録していないが、幼稚園の頃の『はらぺこあおむし』などの絵本から始まり、『はれときどきぶた』、『かいけつゾロリシリーズ』、『ズッコケ三人組シリーズ』などの定番ルートを辿って、小学校高学年では『パスワードシリーズ』や『夢水清志郎シリーズ』などの青い鳥文庫のミステリ系を読んでいた。ここら辺のシリーズは全国の小学生をミステリ好きにするために大きく貢献していると思う。後は海外文学では『ハリーポッターシリーズ』などを読んだ。歴史が好きなので司馬遼太郎にも挑戦したが、小学生の私には難しくて挫折した覚えがある。

 

-中学校-

最初の頃は銀魂が好きだったのでそのノベライズなどの軽めの本を読んでいたが、学校の図書館で北方謙三の『水滸伝』に出合い、その装丁に魅かれたのと、ゲームの『幻想水滸伝』が好きだったのがあって読んだところ一気に引きこまれ、シリーズ全巻と続編の『楊令伝』を続けて読んだ。この時に北方水滸伝に出会ったことが、その後の読書や歴史の学習に向かう下地を作ったと思う。

他にも吉川英治藤沢周平山田風太郎などをチョクチョク読んでいる。特に『宮本武蔵』は3.11で学校が休みになり、暇なときに一気読みしたので印象が深い。逆に言うと現代モノはほぼ読まずに中学生活が終わっているようだ。

 

-高校-

高校では部活動や勉強などで読書をあまりしない日々が続いていたが、これもまた学校の図書館で装丁に魅かれた『姑獲鳥の夏』を読んだことで京極堂シリーズを一気読みし、さらには京極夏彦の諸作品をほぼ読破することに繋がった。ここで昭和史、民俗学、オカルト、宗教など現在に繋がる様々な興味が生まれているので、この出会いももしなかったら大学進学以降の学びが大きく違っていたと思う。

他にはちょっと背伸びをしてドストエフスキー夏目漱石宮沢賢治太宰治などに手を出しているようだ。後は伊坂幸太郎東野圭吾森見登美彦宮部みゆき横溝正史などの定番は友人から薦められて読んでいる。

一番印象に残っているのは大学受験期に読んだ三島由紀夫の『金閣寺』で、文体の華麗さと内容の鮮烈さに物凄いインパクトを受けたことを覚えている。本格的に読書の面白さに気づき始め、大学でたくさん読書しようと思ったのはこの頃かもしれない。

また、当時ベストセラーとなっていた村上春樹1Q84』をよくわからないなりに読み、大学進学以降も少しずつ村上作品は読んでいくことになる。

 

 

今振り返ってみると、中高の無限に時間があった時にもっと網羅的に本を読んでおくべきだったなと思う。その反省があるからこそ、今は教員として生徒たちに読書習慣がつくようにオススメ本を紹介するなど様々な工夫をしている。

両親が図書館派で本を買わない人だったから家に本がなかったというのも影響としては大きいのかなと思っているので、もし自分に子供ができたら本がたくさんある家にしたい。

後は周りが西尾維新とかのライトノベルを読んでいた時に逆張りして読んでいなかったけど、今思うとああいうジャンルの本も読んでおいた方が良かったかもしれない。結局、ラノベにはほぼ触れずに大人になってしまったし、今後も読むことはないだろう。

読書録(2021年10月)

仕事が忙しすぎて、先月を更に上回る読書冊数の少なさ。今月は古典も読めず。

隙間時間を見つけてじっくりと読書を進めていきたい。

 

日本史では『荘園』、世界史では『教養のグローバル・ヒストリー』と長期間を扱った本を読んだので、大枠の歴史観をアップデートすることができて良かった。

細かいテーマの歴史本では『室町の覇者・足利義満』で室町幕府初期の政治構造、『チャリティの帝国』で西洋近代におけるチャリティのあり方という今まで学んでこなかった部分を知ることができた。

これからの歴史学習は大きなテーマのものを中心に読みつつ、あまり学べていない地域・時代についての本や、少しひねった視点からの本を拾っていく形で授業づくりに活かしていきたい。

ここ最近離れていたミステリについては『新世代ミステリ作家探訪』で最近のトレンド、全く触れてこなかった経営学については『MBAマーケティング必読書50冊』で最低限の情報を知ることができた。どちらも深掘りしていきたいジャンルではある。

漫画では『ジョジョ3部』を読んだ。幽遊白書、バキ、ドラゴンボールジョジョという必修的な漫画を着実に読み進めているので、次はスラムダンクに手を出したい。

 

★映画

『her』、『ジョジョ・ラビット』、『6才のボクが、大人になるまで』、『の・ようなもの』、『グレイテスト・ショーマン』、『ハンナ・アーレント』、『花束みたいな恋をした』、『隠し砦の三悪人』、『スパイの妻』、『君の名前で僕を呼んで』、『ダーティハリー

有名どころをだいたい観てしまったので、ややマイナーな作品や少し前の話題作が中心になる。さらに映画を観るのにも慣れてしまったからかガツンとくる作品が少なくなってしまった。久々に映画館に行くのもアリかもしれない。

 

★テレビ・ラジオ

『100分de名著』【茶の本相対性理論、クラーク、種の起源】、『クローズアップ現代』【東大紛争、工藤会】、『NHKスペシャル』【戦国】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『ソウドリ』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『チャップリン』、『ベストワン』、『野田レーザーの逆襲』、『お笑いの日』、『キングオブコント』、『歌ネタFES』、『オールスター後夜祭』、『あらびき団』、『ytv漫才賞選考会』、『NHK新人お笑い大賞(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』(Abemaで)

『ななまがりKOC対策ライブ』(FANYで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

KOC、ytv、NHKとお笑い賞レースが立て続けに会った上に、ベストワンが毎週放送になって売れっ子の長尺のネタが見えるようになって嬉しい。M-1の3回戦動画もyoutube配信が始まったのでここから2か月はお笑い漬けで楽しめて良い。ただ、お笑い実力刃の路線変更とあちこちオードリーのマンネリ化で観るのをやめてしまった。

キングオブコント2021 感想

キングオブコントがやっと改革に向ってくれたなぁという安堵と希望。

過去最高という評判だけど、ネタの質だけならむしろ過去の方が高かった気がする。評判が高くなった要因は、審査員の変更と反応の良い客とセンスの良い煽りVTR。逆に言えば、過去の大会でも審査員以外は実現可能だったんじゃないかと思う。

後は、やっぱり漫才以上にネタによって評価が変わるし、好みの幅もあるので最終は5組観たいな。そして審査員は同様の理由で最低でも7人いるべき。

なんて大会自体への要求が多くなってしまうが、全組ウケていたし、面白かったので良い大会だったのは確か。今回の審査員と観客を継続しつつ、来年に繋げてほしい。R-1が去年のグダグダを反省して、3大賞レースとしての格を確立してくれればお笑い界の未来は明るい。

 

蛙亭

山内も審査コメントで指摘していたが、中野が緑のゲロを吐いたのに客が引かなかったのを見て、今回の大会の成功を確信した。もはや中野が何をしても面白い領域に達してきているので、もっと滅茶苦茶な設定のネタにどんどん挑戦していってほしい。

シェアハウスメンバーが次々にファイナリストになっているので、後はママタルトのM-1決勝進出に期待したい。

 

ジェラードン

握手会のネタで初めてこのトリオを知ったのが多分5年ぐらい前になるので、ここに来てのキャラ押しコントはちょっと弱く見えてしまった。

キャラだけでなく展開や動きを加えたネタも多くあるので、もったいなく感じる。他コンビについても思ったが、準決勝のネタ固定制をどうにかしてほしい。特に今回については決勝進出決まってからの審査員変更発表なので、前審査員向けにネタを調整していた組は可哀相。

 

男性ブランコ

今回のネタの中でダントツの好みで、終わった後もことあるごとに観直してしまった。始まりのスポットライトの一人語りで客を世界に引き込み、強烈な個性の女性が出てきて突っ込むかと思いきやの「好きだなぁ」で裏切り、実は妄想だったと裏切り、妄想通りの女性が登場して「大好きだぁ!」で終わる裏切らない裏切り。とにかく演技と構成が見事で、観終わった後の満足度が高かった。

最終決戦のネタも、平井の変だけど実在しそうなキャラクターとボロボロ落ちるお菓子におかしみがあって、爆笑とはいかないが常にクスッとしてしまう良いネタだった。

売れっ子の多いファイナリストの中で、ほぼテレビでネタを観たことのない唯一のコンビだったので、今後ネタ番組などで様々なネタを披露してくれることに期待。

 

ニッポンの社長

ケツという類まれなボケ。ケツが酷い目に合えば合うほど面白い。後半の展開も面白く、オチのホームランは綺麗で感動さえもあった。ただ、中盤が少しダレた印象もある。発想一つで突き進むタイプで、ネタ時間が4分から5分になったことの影響を一番受けているコンビでもあると思うので、更に進化して5分の名作を作ることに期待。

 

うるとらブギーズ

知っているネタで、劇場で大爆笑をとっているのも知っていたので、あまりウケなかったのが残念。

迷子センターのアナウンスでついつい笑ってしまうという、次第に雰囲気自体が面白くなってくるタイプのネタなので、ネタ時間がもう少し長ければお客さんを引き込むことができたのかなとも思う。

 

⑥ そいつどいつ

KOC史上、最も舞台を三次元に高く使ったネタ。一つ一つのボケは面白かったが、飯塚や小峠の点数が伸びなかったのは、展開の進み方が雑なせいかもしれない。コロチキが優勝したレジェンド審査の時ならもっと評価されたと思う。

 

⑦ ニューヨーク

変なおじさんのキャラに対するキレツッコミで、ドタバタエンドというのがやや古臭く感じてしまった。忙しい中、M-1とKOCに4回連続進出するという前代未聞の経歴は凄いが、外国人の映像が出る所とか作りが雑だったかも。

嶋佐の演じるヤバいキャラクターは好きだからこそ、テープを貼ったことが逆効果な気がした。小さいモンブランにカメラがズームするところは腹抱えて笑った。

 

⑧ ザ・マミィ

バラエティでのキャラは好きなので売れてくれることは嬉しいが、今回の2ネタはどちらもあまりハマらなかった。どこか既視感があったのかも。巨匠が解散せずにKOCで評価されていたifルートという感じはしたので、吉住とともに今後の人力舎を背負って行ってほしい。

 

空気階段

過去2年間の空気階段にはあまりハマらなかったが、ここ最近の勢いと審査員変更で優勝するだろうなと思っていたら、予想以上のクオリティのネタを2本用意して優勝して圧巻だった。

もぐらのキャラが強烈でパンストにブリーフ姿、セグウェイ上でグローブなどビジュアルだけで笑えるところに、「SMクラブに来た消防士」、「架空のキャラのコンセプトカフェ」といった強い設定バラシを乗せ、動きの多い展開、照明・音響を巧みに使った演出、クスっと笑える小ボケとかなり高度な構成のネタで、納得の優勝。

ラジオで濃いファンを獲得し、単独ライブも評価され、有吉の壁などのテレビにも出つつ、3度目の挑戦で優勝と理想的な売れ方をしているので、今後バナナマンのような地位を確立していくんじゃないかと思う。

 

マヂカルラブリー

M-1は認知度が上がっていたことがプラスに働いたが、今回はマイナスに働いたかもしれない。途中の起き上がるところの動きの巧みさ、展開の馬鹿らしさなどとても面白かったが、松本の指摘した吊り革との類似性などもあり、上がりきったハードルを越えられなかったようで残念。

傘泥棒みたいな設定と構成で見せるコントや、シャドウみたいなツッコミ不在で笑わせるコントも出来るので、今後も挑戦しつづけてほしい。

 

大会自体の格と注目度を上げることができたと思うので、来年以降も新審査員を継続してほしい。レジェンド審査時代に出ていたななまがり、かが屋などの再挑戦、金の国などの新世代の台頭と楽しみは尽きない。

読書録(2021年9月)

読書冊数は社会人になってから一番少なかったかもしれない。

その分、漫画を読んだり旅行をしたりリラックスして過ごした。

 

-歴史-

『ものがつなぐ世界史』、『トラクターの世界史』、『「一遍聖絵」を読む」など人物中心ではない歴史を読んだ。モノや絵画の視点は歴史を捉えるときに必要。

一方、近現代については人物中心の評伝として『元老・西園寺公望』、『平成の宰相たち』を読んだ。自民党総裁選とも重なったので、日本政治への理解が深まった。

 

-哲学・思想-

『感情の哲学入門』は哲学的な思考法に沿って平易に説明が進められているので、今後哲学系の本を読む際の練習にもなって良かった。『新しいヘーゲル』も近代哲学の代表であるヘーゲルについて平易に書かれていて理解が進んだ。西洋哲学については無理して難解な本を読むよりも、入門書を地道に読み進めていきたい。

日本社会におけるヤンキー文化を精神分析的に批評した『世界が土曜の夢なら』も、普段読まないタイプの本で面白かった。

今月の古典は『貧乏物語』で、大正期の日本の経済学について知ることができた。

 

-文学-

『三体』、『大いなる助走』、『medium』

『medium』が面白すぎた。ミステリーをかなり読んだが、未だに騙されてしまうあたり作家の人たちは凄いなと思う。

 

-漫画-

ドラゴンボール』、『ジョジョ2部』、『マスターキートン

往年のジャンプの名作を2作読んだ。次はジョジョの続きを読みつつ、スラムダンク北斗の拳にも手を出していきたい。

 

★映画

『レヴェナント』、『仁義なき戦い』、『仁義なき戦い 広島死闘篇』、『仁義なき戦い 代理戦争』、『仁義なき戦い 頂上戦争』、『仁義なき戦い 完結篇』、『殺人の追憶』、『アビエイター』、『レニー・ブルース

仁義なき戦いシリーズを5夜連続で全作観た。

 

★テレビ・ラジオ

『100分de名著』【星の王子さま】、『ダークサイドミステリー』【陰謀論、サンソン】、ノーナレ【ストリップ】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『あちこちオードリー』、『お笑い実力刃』、『ソウドリ』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『ダウンタウンDX』、『酒のつまみになる話』、『チャップリン』、『ネタフェス』、『ツギクル芸人GP』、『お笑いオムニバスGP』、『最強ピンネタ』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』、『しくじり学園お笑い研究部』、『シモネタ1GP』(Abemaで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

『マヂカルクリエイターズ』(FANYで)

大型お笑い特番がたくさんあって楽しい。ここからはKOC、M-1でお笑いの季節になっていく・・・。

読書録(2021年8月)

一ヶ月ほぼ夏休み。旅行ができないため全体的に鬱屈としていて読書もはかどらなかった。

 

-歴史-

『日本史の論点』、『日本の起源』、『大学入学共通テスト日本史Bが一冊でしっかりわかる本』と通史を扱う本を多く読む。

2学期の準備として『戦争の日本中世史』、『贈与の歴史学』、『承久の乱』、『戦国誕生』、『織田信長』など中世史を重点的に学習。今まで一番勉強できていなかった範囲なので、通説に対する批判も多くて理解が深まった。弱弱しい源実朝、強いモンゴル軍、革命児・織田信長などは古い捉え方であるとわかった。

『中世日本の内と外』、『海の王国・琉球』で中世の自由な海域世界に触れることも出来た。このジャンルはさらに深めたい。同時代の世界史として読んだ『モンゴル帝国と長いその後』は、歴史学全体をテーマとしていて予想以上に収穫は大きかった。

久々に読んだ近代史の本は『モダン語の世界へ』で、当時の流行語などが網羅的に載っており、面白い角度で歴史を学ぶことができた。現代と発想が近い言葉の作り方もあって、当時の雑誌や映画などにも手を出したくなった。

 

-社会・教育-

『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき』と『チョンキンマンションのボスは知っている』で、フィールドワークについて知る。こういう類の本は、普段絶対に係ることのない世界を見れて刺激になる。南アジアの少数言語話者と、香港のアフリカ人ブローカーと日本人著者のコミュニケーションを読むことで、旅行ができないモヤモヤを少し解消できた。外国情勢については『インド人の「力」』も読む。

さらに、遠出ができない分、都内をぶらついたので知識をつけるために『東京23区境界の謎』を読み、河川や道路の構造を知った。東京の地理本はガシガシ読んで、プロフェッショナルになりたい。

教育法として『「探求」する学びをつくる』、時事問題として『U相模原に現れた世界の憂鬱な断面』もそれぞれ考える所はあったが、サラっと読んでしまった。

 

-哲学・思想-

『近代の虚妄』は重厚だったが、ヘーゲルニーチェなどの思想史がわかりやすく整理されており、今まで読んできた各思想家に関する知識の整理に繋がった。

そのような思想史を踏まえて、哲学者東浩紀の対談集『新対話篇』を読んだことで現代の思想界の動向をなんとなくつかめた。やはり難解な内容を考えるのが苦手。

個別的な哲学者に関する本としては『哲学者マクルーハン』を読む。メディア論も

勉強したいけど・・・本当に興味が無限に広がってしまう。

 

-文学-

割とたくさん読んだ。今月の古典として『赤と黒』を読む。主人公の野心とエネルギーが凄い。フランス革命後の時代の雰囲気が伝わってきた。

久々に芥川賞作品を読もうと思い、『手鎖心中』と『むらさきスカートの女』、時代の異なる2作品を読んだが、どちらもぶっとんだ登場人物が出てくるコメディタッチの物語で面白く読めた。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は村上春樹何作品目だよという感じだが、以前よりも村上春樹の書いていることがなんとなくわかるようになってきた気がするような、しないような・・・。

演劇については『俳優の演技訓練』で、映画監督たちが語る俳優論を読んだ。

 

-漫画-

『永沢君』、『ゴールデンカムイ』(無料公開で最新話まで)

ゴールデンカムイ』が好みドンピシャすぎた。『MONSTER』、『からくりサーカス』的な大風呂敷と、『魔人探偵脳噛ネウロ』、『チェーンソーマン』的なシリアスとギャグのシームレスな展開。さらに歴史要素まで入ってくるとなったら大好きすぎる。キャラクターブックも買ってしまった。尾形がデザインもキャラクター設定もダントツで魅力的。

 

★映画

『さらば愛しきアウトロー』、『ノマドランド』、『レザボア・ドッグス』、『パッチギ!』、『アナと雪の女王1・2』、『ダイハード』、『プロジェクトA2』(amazon primeで)

ここ数ヶ月映画を観ていなかったので、過去の話題作を中心に観る。しんどい時は何も考えないで良いアクション作品が良い。

 

★テレビ・ラジオ

『100分de名著』【幸福論、ファーブル昆虫記、夜と霧、戦争と平和宮沢賢治、饗宴、善の研究ハムレット】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『あちこちオードリー』、『お笑い実力刃』、『ソウドリ』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『AUN』、『ネタ祭』、『ラフアンドミュージック』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』、『しくじり学園お笑い研究部』、『雨上がり決死隊解散特番』(Abemaで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

『アンナチュラル』(amazon primeで)

ラーメンズ『椿』、『鯨』、『雀』、『CHERRY BLOSSOM FRONT345』、『ATOM』、『CLASSIC』、『STUDY』、『ALICE』、『TEXT』、『TOWER』(youtubeで)

 

逃げ恥に続き、アンナチュラル視聴。社会問題取り入れつつ話展開させるの上手すぎる。次はMIU404を観ようかな。

ラーメンズyoutubeはこれで全部観終わる。やっぱり言葉遊びとかマイムとか素敵。

雨上がりの解散と、太田松本の共演はなんか時代が変わっていくのを感じた。

読書録(2021年7月)

 月前半は忙しかったが、後半は夏休みに入ったためだいぶ落ち着いて読書や映像鑑賞に時間を回すことができた。来月はもっとじっくりと勉強をしていきたい。

 

-歴史-

なんといっても『ラディカル・オーラル・ヒストリー』に大きな刺激を受けた。アボリジニたちの語る歴史を「嘘」と切り捨ててしまうことは、知の帝国主義、西洋近代による暴力ではないかとする視点。ニヒリズム歴史修正主義に至らないようにしつつも、このような寛容な歴史解釈の姿勢は授業においても重視していきたいと思った。

那覇潤『歴史なき時代に』の、人文学とは本来他者との共感を作る学問であるはずだという意識から、現在の日本社会や歴史学を厳しく批判する姿勢も大きく刺激を受けた。特に後半の四人の同世代研究者との対談は尖った言葉の連続であった。知識人の仕事は盲点の指摘であるはずと作中で触れられていたが、私はまさにたくさんの盲点を指摘された。

 

仕事の方では、今後近代世界史の知識が必要になってくるため、『夢中になる東大世界史』を読んだが、とてもタメになる一冊だった。近代世界史の大きな流れと現代社会が抱える問題が東大世界史の過去問を通して見えてくる。大学入試の論述の考え方としても大変参考になった。近代世界史については『「オピニオン」の政治思想史』

日本史については『アースダイバー』で地形に注目した歴史理解の視点を得た上で、『「京都」の誕生』、『義経の東アジア』、『頼朝の武士団』、『執権』、『戦乱と政変の室町時代』、『喧嘩両成敗の誕生』など平安後期から室町時代に至る中世社会に関する本を多数読んだ。ヤンキー的な武士が暴れまわる中世社会のハチャメチャさが具体的なエピソードとともにわかってきた。

 

-学問・哲学・思想-

教養人になりたいという目標の下、まずは勉強に向かうために『勉強の哲学』を読んだ。さらに『論文の教室』で文章を書く方法を、『大人になるためのリベラルアーツ』でテーマの設定と討論の方法を具体的に学んだ。学ぶ際にも教える際にも重視していきたい姿勢と技術である。

また、先月までの読書でだいぶ理解が進んできた西洋哲学についても『哲学とは何か』でニーチェフッサールを中心に、哲学が対象としてきたテーマについての理解が深まり、その中でも現代の思想状況の基盤を知るために『フランス現代思想史』を読み、その代表的哲学者であるロラン・バルトの書いた日本論の『表徴の帝国』を読んだ。まだまだ言葉遣いが難解でよくわからないところが多々あるが、以前よりは大枠が理解できているのでこういう類の本も読み進めやすくなってきた。

 

-社会-

社会学については、以前他の本も読んだことがある岸政彦の『断片的なものの社会学』と、上間陽子の『海をあげる』を読む。普段かかわることのない様々な人の声が伝わってくるこういうジャンルの本は定期的に読んで、常に自分を相対化していきたい。『地方を生きる』も「地方」という概念を広げることが出来て良かった。

さらに、コロナ禍もなかなか終わらなそうなので、『京大おどろきのウイルス学講義』で獣医師的視点のウイルス学を学んだ上で、『パンデミック下の書店と教室』で人文学にできることを考えた。

平田オリザの『わかりあえないことから』はここ最近の自分の中でテーマになっている「他者との共感」に対して、演劇的なコミュニケーションが果たす役割が述べられており、教育にも活かせるヒントをもらえた。

 

-文学-

小林賢太郎の五輪開会式解任が、演劇とコントに取り組んできた人間としてはかなりショックが大きかった。ホロコーストをお笑いのネタにすることが一発アウトであり、国際的イベントに係る人間としてありえないことは納得するが、小林の名前がこのような形で広まってしまったことはとても悲しい。気持ちの整理をするために、小林が演劇論を書いた『僕がコントや演劇のために考えていること』を読む。彼がプロの表現者としての高いプライドを持ち、ストイックに仕事に取り組む姿勢と、それだからこそ生じてしまう葛藤と繊細さが痛いほど伝わってきた。

演劇についても本格的に学びたくなり『日本演劇思想史講義』を読んだ。中世から現代に至る日本演劇の歴史のあらすじを理解できたので、アングラ演劇や第三世代の代表的な作品をどんどん観ていきたいと思った。

劇作家で批評家である福田恆存を扱った『福田恆存 思想の〈かたち〉』も、なかなか難しかったが、芥川と太宰などの批評を通した近代理解などは面白かった。自分の専門である近代思想と演劇を接近させていく取り組みを今後進めていきたい。

小説は『ベルリンは晴れているか』を読む。占領下ドイツという今まで見たことない舞台設定を有効に使ったドラマであった。

 

-漫画-

ここ数ヶ月、漫画の記載を忘れていた。『銀と金』、『鬼滅の刃』、『それでも町は廻っている』を既に読んでいる。完結済みの名作漫画はしっかりと読んでいきたい。

今月は『べしゃり暮らし』を読んだ。漫才好きとしてはとてもアツくなれる青春漫画だった。お笑い界の汚い部分もたくさん描いているところが好印象。

 

★テレビ・ラジオ

『100分de名著』【かもめ、全体主義の起源正法眼蔵フランケンシュタイン、日本の面影】、『NHKスペシャル』【香港・激動の記録、欲望の資本主義2018】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『あちこちオードリー』、『お笑い実力刃』、『ソウドリ』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『ザ・ベストワン』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』、『しくじり学園お笑い研究部』、『ABCお笑いグランプリ』、『笑ラウドネスGP』(Abemaで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

逃げるは恥だが役に立つ』、『ABCお笑いグランプリ』2018~20 、『マヂカルラブリー単独ライブ』2019(amazon primeで)

キングオブコント』2回戦7/23(FANYで)

ラーメンズ『home』、『FLAT』、『news』(youtubeで)

 

今月も映画を観なかった代わりに、主演の結婚で話題になった逃げ恥を今更観る。コメディタッチながら現代社会の諸問題を扱っていて面白かった。

小林賢太郎の件からラーメンズ公式のyoutubeにあがっている単独も観る。バナナマンシティボーイズ竹中直人、イッセー緒方などの演劇とお笑いの境界にいる人々の作品はもう少し観ていきたい。

ABCお笑いグランプリのレベルが高すぎて、今年のM-1への期待が高まりまくっている。笑ラウドネスGPも充実した賞レースだった。さらに今年からKOCの予選配信が始まったため、半年間ひたすらお笑い賞レースの予選を追うことが運命づけられてしまった。