読書録(2021年3月)

年度が終わった。

ダラダラと過ごしてしまう時間が多く、あまり読書には集中できなかったが、運動や食事など生活習慣の改善には効果が出た。2021年度は頭脳と肉体の両立に力を入れていきたい。

 

-歴史・教育-

授業のない期間なので、具体的な歴史についての読書は『縄文時代の歴史』のみ。近現代史の本を読まない月はかなり久しぶりかもしれない。

一方、歴史教育に携わる人間として、「歴史とは何か」「なぜ歴史を学ぶのか」という根源的な問いにもう一度立ち返って読書に取り組んだ。

『ヒューマニティー歴史学』、『歴史学の思考法』、『世界史をいかに語るか』と歴史学者たちによる現代歴史学に関する本を立て続けに読む。言語論的転回以後、どのように歴史を語るかという問題意識が極めて重要である。グローバル・ヒストリー、ビッグ・ヒストリーなどの巨視的な歴史観を得ることができた。歴史に対してのマインドはだいぶ改めることができたと思う。

これらの本で触れられていた『なぜ歴史を学ぶのか』と『新しい世界史へ』も読む。西洋、白人、男性、近代などからの一方的な歴史の見方を乗り越えていく必要性は理解できたが、それをどのように授業という形にしていくかは難しい問題である。

そして、グローバル・ヒストリー以前に世界史の理解が足りないため、一般向け書物である『ヨコで読む世界史』で大まかな世界史の流れを、時代ごとに捉えることができた。それぞれの地域で同時代的に何が起きていたのかを意識していきたい。

『アクティブラーニング実践集・日本史』で歴史授業の方法、『教育動向2021』で教育時事にも触れることができた。理論と実践のバランスをとった学習が必要である。

 

-その他-

ジャンルに捉われない読書をしたが、「現代」を語っているものが多い。特定の分野に偏らない知性による本を読むことは思考する上での刺激になる。トッド『エマニュエル・トッドの思考法』、内田樹『コモンの再生』、柄谷行人憲法の無意識』など、物事の見方や考え方の参考になった。

『そろそろ左派は経済を語ろう』と『東京裏返し』など、先月に引き続き社会学者の本も読む。日々の経済活動や街歩きにも学問的な視点を取り入れていきたい。

小説については『蜜蜂と遠雷』のみ読んだが、直木賞本屋大賞のダブル受賞作とだけあって物凄く面白かった。音楽を文章化するという類まれなる力に圧倒された。

 

★映画

『メッセージ』、『バトル・ロワイアル』、『アメリカン・サイコ』、『リリーのすべて』、『ペーパー・ムーン』、『狼たちの午後』、『アイズワイドシャット』(U-nextで)

SFを通して言語の可能性を描いた『メッセージ』と90年代の社会病理を描いた『アメリカン・サイコ』が特に面白かった。邦画の割合を増やそうと思いつつ、結局洋画をたくさん観てしまう。

 

★テレビ・ラジオ

R-1グランプリ2021』、『ザ・ベストワン』、『水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『あちこちオードリー』、『有吉の壁』、『シンパイ賞』、『テレビ千鳥』、『笑いの創造神たち』、『マヂカルクリエイターズ』(地上波で)

『ytv漫才新人大賞2021』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『これ余談なんですけど・・・』、『ダウンタウンDX』、『ダウンタウンなう』、『天竺鼠川原の60分』『567↑8』(TVerで)

『ドキュメンタル9』(amazon primeで)

R-1ぐらんぷり』(U-nextで)

『チャンスの時間』、『しくじり学園お笑い研究部』(Abemaで)

 『人類誕生』、『マネーワールド』、『天皇 運命の物語』(NHKオンデマンドで) 

ザブングル松尾の引退、ランジャタイの躍進。

本格的に観たい番組が増えすぎてきて、お笑い好きとしてはありがたいが時間が足りなすぎる。アイロンや料理など家事をしながら観るなど工夫が必要。