読書録(2021年8月)

一ヶ月ほぼ夏休み。旅行ができないため全体的に鬱屈としていて読書もはかどらなかった。

 

-歴史-

『日本史の論点』、『日本の起源』、『大学入学共通テスト日本史Bが一冊でしっかりわかる本』と通史を扱う本を多く読む。

2学期の準備として『戦争の日本中世史』、『贈与の歴史学』、『承久の乱』、『戦国誕生』、『織田信長』など中世史を重点的に学習。今まで一番勉強できていなかった範囲なので、通説に対する批判も多くて理解が深まった。弱弱しい源実朝、強いモンゴル軍、革命児・織田信長などは古い捉え方であるとわかった。

『中世日本の内と外』、『海の王国・琉球』で中世の自由な海域世界に触れることも出来た。このジャンルはさらに深めたい。同時代の世界史として読んだ『モンゴル帝国と長いその後』は、歴史学全体をテーマとしていて予想以上に収穫は大きかった。

久々に読んだ近代史の本は『モダン語の世界へ』で、当時の流行語などが網羅的に載っており、面白い角度で歴史を学ぶことができた。現代と発想が近い言葉の作り方もあって、当時の雑誌や映画などにも手を出したくなった。

 

-社会・教育-

『現地嫌いなフィールド言語学者、かく語りき』と『チョンキンマンションのボスは知っている』で、フィールドワークについて知る。こういう類の本は、普段絶対に係ることのない世界を見れて刺激になる。南アジアの少数言語話者と、香港のアフリカ人ブローカーと日本人著者のコミュニケーションを読むことで、旅行ができないモヤモヤを少し解消できた。外国情勢については『インド人の「力」』も読む。

さらに、遠出ができない分、都内をぶらついたので知識をつけるために『東京23区境界の謎』を読み、河川や道路の構造を知った。東京の地理本はガシガシ読んで、プロフェッショナルになりたい。

教育法として『「探求」する学びをつくる』、時事問題として『U相模原に現れた世界の憂鬱な断面』もそれぞれ考える所はあったが、サラっと読んでしまった。

 

-哲学・思想-

『近代の虚妄』は重厚だったが、ヘーゲルニーチェなどの思想史がわかりやすく整理されており、今まで読んできた各思想家に関する知識の整理に繋がった。

そのような思想史を踏まえて、哲学者東浩紀の対談集『新対話篇』を読んだことで現代の思想界の動向をなんとなくつかめた。やはり難解な内容を考えるのが苦手。

個別的な哲学者に関する本としては『哲学者マクルーハン』を読む。メディア論も

勉強したいけど・・・本当に興味が無限に広がってしまう。

 

-文学-

割とたくさん読んだ。今月の古典として『赤と黒』を読む。主人公の野心とエネルギーが凄い。フランス革命後の時代の雰囲気が伝わってきた。

久々に芥川賞作品を読もうと思い、『手鎖心中』と『むらさきスカートの女』、時代の異なる2作品を読んだが、どちらもぶっとんだ登場人物が出てくるコメディタッチの物語で面白く読めた。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は村上春樹何作品目だよという感じだが、以前よりも村上春樹の書いていることがなんとなくわかるようになってきた気がするような、しないような・・・。

演劇については『俳優の演技訓練』で、映画監督たちが語る俳優論を読んだ。

 

-漫画-

『永沢君』、『ゴールデンカムイ』(無料公開で最新話まで)

ゴールデンカムイ』が好みドンピシャすぎた。『MONSTER』、『からくりサーカス』的な大風呂敷と、『魔人探偵脳噛ネウロ』、『チェーンソーマン』的なシリアスとギャグのシームレスな展開。さらに歴史要素まで入ってくるとなったら大好きすぎる。キャラクターブックも買ってしまった。尾形がデザインもキャラクター設定もダントツで魅力的。

 

★映画

『さらば愛しきアウトロー』、『ノマドランド』、『レザボア・ドッグス』、『パッチギ!』、『アナと雪の女王1・2』、『ダイハード』、『プロジェクトA2』(amazon primeで)

ここ数ヶ月映画を観ていなかったので、過去の話題作を中心に観る。しんどい時は何も考えないで良いアクション作品が良い。

 

★テレビ・ラジオ

『100分de名著』【幸福論、ファーブル昆虫記、夜と霧、戦争と平和宮沢賢治、饗宴、善の研究ハムレット】(NHKオンデマンドで)

水曜日のダウンタウン』、『ゴッドタン』、『有吉の壁』、『テレビ千鳥』、『相席食堂』、『千原ジュニアの座王』、『あちこちオードリー』、『お笑い実力刃』、『ソウドリ』、『千鳥のクセがすごいネタグランプリ』、『AUN』、『ネタ祭』、『ラフアンドミュージック』(地上波・Tverで)

『チャンスの時間』、『しくじり学園お笑い研究部』、『雨上がり決死隊解散特番』(Abemaで)

マヂカルラブリーのANN0』(radikoで)

『アンナチュラル』(amazon primeで)

ラーメンズ『椿』、『鯨』、『雀』、『CHERRY BLOSSOM FRONT345』、『ATOM』、『CLASSIC』、『STUDY』、『ALICE』、『TEXT』、『TOWER』(youtubeで)

 

逃げ恥に続き、アンナチュラル視聴。社会問題取り入れつつ話展開させるの上手すぎる。次はMIU404を観ようかな。

ラーメンズyoutubeはこれで全部観終わる。やっぱり言葉遊びとかマイムとか素敵。

雨上がりの解散と、太田松本の共演はなんか時代が変わっていくのを感じた。